出産数の減少が進む中、対象者のニーズや社会も変化し、助産師へ求められるものも変化しています。しかし、人を尊重し、生命の尊厳に真摯に向き合い、出産はもちろんのこと母児や女性の一生に寄り添い続ける助産師の役割の根本は変わらないものと信じています。一生に数回の貴重な分娩がその母児、その家族にとって唯一無二のかけがえのない経験となるよう支援していくことが大切です。助産は実践の科学です。出産・育児をはじめ、ジェンダー、不妊、新生児治療、母乳育児など、科学的根拠に基づきながら性と生殖の専門職である助産師だからこその視点を持つことが必要です
本学は学生の人数が多く講義・演習・実習を通して、互いに高め合うかけがえのない仲間ができる貴重な一年間になると思います。人や物事に誠実に向き合い、一つひとつの出逢いを大切にし、自己研鑽し続けることができる助産師の育成を、教員一同、学生と向き合いながらめざしていきたいと思います。
名古屋学芸大学 別科助産学専攻 専攻長 鈴木 明日香