教育の意義
周産期医療に携わる医師・助産師の不足と偏在、ハイリスク分娩・ハイリスク新生児の増加などを背景に、助産師の人材充足と助産技術の質の向上が、中部地区でも急務となっています。
対象者の個別性を尊重し安全安楽を最優先した助産技術を身につけ、周産期を中心とした女性のライフサイクル全般を見渡して健康の側面から、その多様な生き方を支援できる助産師を養成します。
養成人材の像と3つのポリシー
養成人材の像
別科助産学専攻では、専門職として人間性への深い洞察力、実社会への理解力、論理的思考力及びコミュニケーション能力等を保持し、将来にわたり主体的に学習する態度を身につけた自律できる医療人となるために助産学の諸課題について創造的に取り組み、その社会的使命を認識すると同時に安全で質の高い助産実践力を身につけ、地域に密着した母子保健の充実、発展にも貢献できる人間性豊かな助産師を育成することを目的としています。
ディプロマポリシー
ディプロマポリシーとして、大学の理念や教育目的を沿って、助産の理念や実践を修得し専門職として以下の具体的能力が認められることとし、併せて卒業単位等も定めるものとします。
- 正常に経過する妊娠・分娩・産褥期の母子の健康状態を診断し、助産技術の実践ができる。
- 健やかな家族の成長を支えることができるよう妊娠・出産・育児期の支援ができる。
- 保健医療チームの一員として、他職種と連携・協働し、助産師としての役割を遂行できる。
- 職業人として倫理に基づいた行動がとれる。
- 専門職として社会の変動や化学の進歩に伴い、看護の向上をめざして主体的に学習する。
- 卒業単位36単位を修得し、上記1から5の修得すべき能力が認められること。
カリキュラムポリシー
カリキュラムポリシーとして、教育課程の編成及び実施の方針については、以下の通りです。
- 「助産」を「命が次世代へと繋げられていく周産期を中心に、母子及び課程の健康な成長を目的とした支援」であることを教育課程の基本とする。
- 次世代への命の繋がりを支援する助産師の役割から、周産期を中心とした女性のライフサイクル全般にわたる支援へと繋げて考えられる教育課程を構築する。
- 演習や実践における経験を重視し、学生個々が自己の経験を知識や概念を通して意味づけられ、自己評価・他者評価から課題をみつけ自己研鑽できる科目編成とする。
- 人間関係を基盤とし、その状況の変化に対応し、安全安楽を最優先した全人的関わりを持ち、対象者に対して個別性をふまえ、身体的・精神的・社会的側面を考慮した技術を習得させる。
- 助産師の理念である「命の尊重」「自然性の尊重」「智の尊重」を基盤としたケア能力を育成する科目編成とする。
アドミッションポリシー
あらゆる母子保健活動の現場において活躍できる人材を育成する。特に高い助産実践能力を兼ね備え、生命の尊厳と人間の尊重を基盤として豊かな創造性と柔軟性に富んだ専門職業人の育成を目指している。このことを理解し努力する意思を持ち、さらに次のような人材を求めている。
- 感性豊かな人間性と、生命や人権の尊重を基盤にした倫理観をはぐくめる素養のある人
- 協調性、責任感を持ち自律したパーソナリティーをはぐくめる人
- 助産師として地域社会に貢献する意思を持った人
- 幅広く学問を学ぼうとする向上心・探求心・創造性を持っている人